バロウズ入団物語

カンネ村の帰路、そこで見つけた傷だらけのバリスタ兵。
鞭打ち刑を受け、瀕死だったバロウズという男をリース達は修道院へと運び込んでいた。

ウォードが様子を見に行くと、バロウズは傷も癒えたのかシスターマリアにちょっかいを
出してふさけている。この様子にはシスタールチアナも怒り心頭のようだ。
ウォードが一喝すると、悪びれもせずバリスタ兵としての自分の腕を騎士団に売り込む
バロウズ。
バリスタが無くてどうやって騎士団で働くというのか。ウォードのこの尤もな問いかけに
入隊を確信したプラス志向のバロウズは、いそいそとバリスタの手配へと出かけていく。
心当たりの場所へ。

クランプとビアンカがきりもりするバリスタ工房。
そこに現れたバロウズは親友のクランプにバリスタを1台分けて欲しいと頼み込む。
しぶるクランプ。だが、そこはこの男の弱点を知りつくしたバロウズ。シノン騎士団に
スカウトされた自分が街を守らなければ、街は占領され、妹のビアンカは帝国軍の好きに
されてしまうがそれでもいいのかと嘘八百で切り返す。
クランプは、まずビアンカのことでかなりグラつき、街で噂のシノン騎士団にバロウズが
スカウトされたというヨタ話を真に受け、結局予備の1台をバロウズに回してくれた。
人のいいクランプもさすがに材料費くらいは欲しいところだが、これもシノン騎士団が
払う、と言い切るバロウズだった。その自信はいったいどこから来るのか…。

執務室。これまでとは打って変わったクソ真面目な態度で騎士団に忠誠を誓うバロウズ。
ここまで何も知らないリースはすっかりバロウズを信頼している。バロウズの退出後、
リースはクランプの工房から送られてきたバリスタの請求書をティアンナから見せられる。
なんだか狐につままれたような話だったが、リースはこの支払いを承諾した。

数刻して、執務室の窓から中庭を眺めるウォード。バリスタを見物しに兵士達が集まって
いるようだ。傍のバロウズは兵士達にまた何か大言壮語を吐いている様子だが？
もうバロウズのことはしばらく放っておこう、そう思うウォードだった。